日朝協会の声明・談話など

2014-16年
2012-13年
2009-11年
2007-08年
2005-06年
2002-04年

2017〜19年

【声明】安倍政権は韓国への輸出規制を撤回し、徴用工問題を話し合いで解決せよ

安倍政権は7月1日、半導体製造に必要な3 品目の韓国への輸出規制強化を発表し、4日から実施している。さらに8月2日、安全保障上の友好国として規制緩和・優遇措置が適用される「ホワイト国」(日本は27か国を指定) から韓国を除外する閣議決定を行い、いっそうの輸出規制強化を実施した。これは明らかに経済制裁である。安倍政権は、輸出規制の理由として、「日韓間の信頼関係が著しく損なわれた」と主張している。しかし、経済産業省が「旧朝鮮半島出身労働者問題についてはG20 までに満足する解決策が全く得られなかった」ことが背景だと認めているように、輸出規制強化は、明らかに徴用工問題に関する韓国への「対抗措置」、経済制裁=報復である。

徴用工問題という政治的な問題を経済問題に利用する安倍政権の措置に対して、「韓国への輸出規制通商国家の利益を損ねる」(「毎日新聞」7月4日)、「対韓輸出規制『報復』を即時撤回せよ」(「朝日新聞」7月3日)、「元徴用工めぐる対抗措置の応酬を自粛せよ」(「日本経済新聞」7月2日)など、日本のメディアからも批判が出ている。国の内外からこうした 批判が沸き起こると、政府は、徴用工問題とは関係ない安全保障上の問題だなどと、理由を二転三転させている。しかし、今回の経済制裁が、徴用工問題に対する報復措置であり、政治的な目的に経済(貿易) を使うものだということは明白である。

韓国の大法院(最高裁判所)が日本製鉄(新日鉄住金)と三菱重工に元徴用工への賠償金の支払を命じる判決を出したのに対して、安倍晋三首相は、元徴用工の個人請求権は1965年6月の日韓基本条約と請求権・経済協力協定で「完全かつ最終的に解決している」、大法院判決は「国際法に照らしてあり得ない判断だ」と韓国を激しく非難した。河野太郎外務大臣も「判決は日韓友好関係の法的基盤を根本から覆す」「政府はいわれなき 要求を拒否する」などと非難し、韓国政府に対し、国際法違反を是正する措置を強く求め、国際裁判や対抗措置を含む対応を行う旨の談話を発表した。さらに、政府は日本製鉄・三菱重工に対して「賠償に応じるな」と指示した。しかし、日本政府はこれまで「日韓基本条約や請求権協定などによって個人の賠償請求権は消滅していない」と国会で答弁している(91年8月、柳井俊二外務省条約局長、当時)。日本の最高裁判所も個人の賠償請求権は消滅しないと判決で認めている。河野外相も18年11月14日の衆院外務委員会で、「個人の請求権は消滅していない」と答弁している。この事実から見て、安倍首相・日本政府の主張は明らかに間違った自分勝手な言い分である。

安倍首相は、6月28日から大阪で開催されたG20(大阪サミット)において、韓国の文在寅大統領からの首脳会談開催の要請を拒否し、20か国中19か国の首脳と会談したが文在寅大統領とは会談を行わず、8秒間の握手だけですませた。ホスト国首脳として極めて異例で失礼な態度だった。経済制裁やG20での対応は、植民地支配下の宗主国のような態度であり、もっといえば韓国を「敵国」とみなす異常な事態である。さらに7月19日、河野外相は韓国の南官杓(ナム・グァンピョ) 駐日大使を外務省に呼び「極めて無礼だ」と恫喝した。

現在、朝鮮半島では朝鮮戦争の終結、平和条約の締結など、非核・平和の確立に歴史的な動きがはじまっている。かつて朝鮮半島を侵略し、植民地支配した日本は、その反省を基礎としてこの動きを積極的に支持し、重要な役割を担うべきであるが、これまでの「北朝鮮」敵視政策のために「蚊帳の外」におかれた安倍政権は、この流れに対抗し妨害しようとしているとしか思えない。

私たちは、植民地支配によって重大な被害を与えた 加害国である日本が、植民地支配責任を放棄して、被害国 である韓国を制裁する異常な暴挙を直ちにやめ、経済制裁を撤回し、 徴用工問題など植民地支配責任に正面から向かい合い、韓国との話し合いによる解決をめざすよう強く求めるものである。

2019年8月6日
日朝協会 会長 宮川泰彦
事務局長 俵義文

新年のあいさつ

明けましておめでとうございます。年の初めに当たり、会員・読者の皆様の益々のご健勝を祈念します。そして本年も日朝友好運動の発展のために一層のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。

内外情勢は依然として激動していますが、その中でも朝鮮半島をめぐって昨年大きな変動がありました。4月27日に南北首脳会談が行われ、「板門店宣言」が出されました。続いて6月12日に初の米朝首脳会談が行われ、「共同声明」が発表されました。一触即発の危機的状況から半島の非核化と朝鮮戦争の終結・平和協定の締結へと劇的転換に向けての第一歩が刻まれました。私たちは、この動向を大歓迎するとともに、日本政府の担うべき役割を重視して2回にわたって外務省を訪問し、日朝首脳会談の開催を要請しました。

しかしながら安倍政権の基本姿勢は変わるどころか朝鮮半島の動きに逆行する軍事力強化政策を強めています。2019年度からの中期防衛力計画(中期防)では、米国製の最新鋭ステルス戦闘機を105機購入し、航空母艦も大改修する計画を打ち出しています。これまで安倍首相は、北朝鮮脅威論を口実に集団的自衛権を閣議決定し、憲法9条に自衛隊を書きこむことに執念を燃やしています。沖縄県民に寄り添うと言いながら辺野古新基地建設に膨大な国費を投入しようとしています。

「徴用工問題」で韓国の大法院が原告勝訴の判決を出しました。これに対し、安倍首相は「1965年の日韓請求権・経済協力協定によって完全かつ最終的に解決している」と全面拒否し、韓国を非難する談話を出しました。外務省は1991年に消滅したのは国家が有する外交保護権で、個人請求権はあると国会で答えています。外交自慢の安倍首相には朝鮮半島は視野に入っていないようです。

今年は、日本の朝鮮半島植民地支配に反対する3・1朝鮮独立運動100周年の年です。3・1朝鮮独立運動は朴槿恵大統領を弾劾したキャンドル革命の源流と言われています。そして文在寅大統領の誕生につながりました。

日朝協会は、これまでも毎年3・1朝鮮独立運動と9・1関東大震災朝鮮人犠牲者追悼を2大行事と位置づけて講演会や学習会などを開催して歴史を学ぶ取り組みを行ってきましたが、独立運動100周年を迎え多くの友好団体や学者、研究者の方々と共に100周年キャンペーンを始めています。また日朝協会主催で2月末から3月初めにかけて3・1独立運動記念韓国ツアーを計画しています。

近年、安倍政治のもとで日本の朝鮮植民地支配の歴史を歪める動きが出てきています。小池都知事の関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典への追悼文送付取り止めもその一つです。これらの動きを放置することは日韓・日朝関係の信頼を壊すものです。

日朝協会の果たすべき役割が益々重要になっています。今年も決意を新たに運動の前進に全力を尽くすことを誓います。

2019年1月1日
日朝協会 会長 石橋正夫

「徴用工問題」の公正な解決を求める声明

1. 10月30日、韓国大法院(最高裁) は日本の植民地時代に人道に反するような労働を強制された元徴用工の慰謝料請求を認める判決を出した。
 このことで安倍首相、河野外相、菅官房長官らは、元徴用工の請求権について「1965年の日韓請求権・経済協力協定によって完全かつ最終的に解決している」「判決は国際法に照らしてありえない判断である」と見解を述べ、全面的に拒否し、韓国を非難する姿勢を示した。一方、韓国政府は、原告が求めているのは未払い賃金や補償金ではなく、日本の不法な植民地支配と侵略戦争の遂行に連結した日本企業の反人道的な不法行為について司法の判断を求めたもので、「日本政府指導者らの発言は妥当でもなく賢明でもない」と反論している。

2. 日韓請求権協定についての日本政府の対応は、1991年8月27日の参院予算委員会における清水澄子議員、1992年2月26日の参院外務委員会における土井たか子議員の質問に対して政府委員(外務省谷野作太郎アジア局長、柳井俊二条約局長) が「最終的かつ完全に解決し、消滅したのは国家が有する外交保護権であって、個人請求権そのものを国内法的意味で消滅させたものではない。韓国の方々が我が国に対して個人としてそのような請求を提起するということまでは妨げていない」と明瞭に答弁している。安倍首相らの見解はこれまでの政府見解と異なる場当たり的な表明と言わざるをえない。

3. 1965年に締結した日韓基本条約・請求権協定はベトナム戦争を背景とした米国の相当の圧力の下で妥結した。予備会談から妥結に至るまで15年近くかかったが、植民地支配の当否をめぐって会談は幾度も中断、最終的には植民地支配は明文化されず、賠償は、経済協力という名目により無償3億ドル、有償2億ドルで決着した。日韓間で歴史問題が今日なお友好促進の障害となっているのは、植民地支配に対して日本政府が明確な謝罪や反省を表明しなかったことにある。

4. 今年は「日本の韓国への植民地支配への反省」を日韓両国の公式文書で初めて明記した「日韓パートナーシップ宣言」が出されてから20周年の節目の年である。そして朝鮮半島をめぐる情勢では対決から対話への歴史的転換が起こっている。「徴用工問題」を“火種” にしないよう、日韓両国の冷静な対話によって公正な解決を見いだす努力がつくされるよう強く求めるものである。

2018年12月9日
日朝協会

南北首脳会談に続く初の米朝首脳会談の成功を歓迎し、日朝国交正常化を切望する

6月12日、初の米朝首脳会談がシンガポールで行われ、両首脳が共同声明に署名しました。日朝友好の推進と北東アジアの平和構築のために尽力している日朝協会は、4月27日の南北首脳会談と板門店宣言に続く今回のトランプ大統領と金正恩委員長の対話による合意を喜び心から歓迎します。とりわけ「朝鮮半島の完全な非核化」と「北朝鮮に対する安全の保証」は、日本と南北朝鮮にとどまらず全世界の人々の切実な願いに応える快挙と言っても過言ではないと思います。

南北首脳会談後、開催予定の米朝首脳会談をトランプ大統領が中止すると宣告するほど際どい局面があって非常に驚きましたが翻意して実行されました。両首脳の決断に心から敬意を表します。何十年にも亘る緊張と敵対関係を克服し、新しい米朝関係を樹立するためには相互の信頼醸成が必要です。その点で韓国の文在寅大統領の存在は非常に大きかったと思います。対米追随の安倍首相にぜひ学んでもらいたいものです。

今回の米朝の共同声明が具体性に欠けるなどの懸念表明の声もありますが非核化にせよ平和体制構築にせよ具体的課題の協議はこれからです。国際社会、関係各国の協調が必要です。トランプ大統領は協議中の米韓軍事演習の中止を表明しましたが非常に重要なポイントと思います。

日朝協会は発足以来、日朝国交正常化を一貫して要求してきました。安倍政権は「拉致問題の解決なくして国交正常化なし」の方針を掲げ、核・ミサイルに対して脅威論をあおり敵視政策を続けてきました。このままでは拉致問題の打開も進まないでしょう。米朝関係の歴史的転換がスタートした今こそ方針転換のチャンスだと思います。私たちは2002年の日朝平壌宣言でその道は作られていると考えています。日朝交渉の再開を改めて強く求めていく決意です。

2018年6月
日朝協会 会長 石橋正夫

南北首脳会談と米朝首脳会談の開催・協議に期待し、米韓合同軍事演習の中止と朝鮮半島の非核化を求める

平昌冬季オリンピックを契機として、南北対話が進展している。すでに1月9日、南北高位級会談が行なわれ、日朝協会はこの南北対話を歓迎する旨を表明した。

2月9日の開会式を前後して、金永南[キム・ヨンナム]最高人民会議常任委員長と、北朝鮮の最高指導者である金正恩[キム・ジョンウン]党委員長の実妹である金与正[キム・ヨジョン]第1 副部長らが訪韓した。文在寅[ムン・ジェイン]大統領はこの高位級代表団と会談した。この会談について韓国統一省は、「南北関係改善のための北朝鮮の意思が非常に強く、必要な場合は前例のない果敢な措置をとることができる」とし、要請された訪朝をしての南北首脳会談への対応を考慮している、といわれている。

そして2月25日閉会式を前後して、金英哲[キム・ヨンチョル]朝鮮労働党副委員長を団長とする高官代表団が陸路で韓国を訪れた。代表団と会談した文在寅大統領は「南北関係の改善と朝鮮半島問題の本質的な解決のため、朝米の対話が早期に行われなければならない」と指摘し、これに対し金英哲副委員長は、米国との対話に向けた「十分な用意がある」と述べたと伝えられている。

さらに3月5日に韓国は、大統領府・青瓦台の鄭義溶[チョン・ ウィヨン]国家安保室長(閣僚級)と情報機関・国家情報院(国情院)の徐薫[ソ・フン]院長らを北朝鮮に特使として派遣した。ここでは金正恩委員長との会談も実現し、3回目となる南北首脳会談が4月末に、軍事境界線にある板門店[パンムンジョム]にある韓国側の施設で開催されるとの合意があった。また、北朝鮮の体制が保障されるなら、核の保有理由なしという点も同意されていることが重要である。これは2003年六者協議(6ヶ国協議)前の三者協議で北朝鮮から提案された「一括妥結方式」に即している。ここでは、南北関係のいっそうな緊密化をはかる認識が示されている。同時に、国際社会からも歓迎されている。

続いて3月8日、韓国特使が訪米して米トランプ大統領に説明した。そして史上初の米朝首脳会談が5月までに開催されることが発表された。

これらの動きに対して日本の安倍首相は、日朝関係では拉致問題の「解決」も求められているにもかかわらず、「対話のための対話」を非とし平和的話し合い解決に背を向けている。北東アジア外交から孤立化しつつある安倍政権は、この側面からも退陣に追い込まれなければならない。一方で安倍首相は、これらの南北関係の展開とアメリカの動きに対して「評価する」旨を述べざるをえなくなり、4月に訪米しての日米首脳会談を行なうと公表した。これらは安倍政権の抑止力一辺倒路線の破綻を意味している。

日朝協会は、これらの南北関係がさらに進展することを期待する。その意味で、4月にも実施予定の米韓合同軍事演習は障害となるものであり、オリンピック(2月9〜25日)とパラリンピック(3月9〜18日)期間中の延期や規模の縮小ではなく、その中止を求めるものである。

2017年7月に国連は核兵器禁止条約を採択した。日朝協会は、朝鮮半島の非核化が、とりわけ北東アジアの平和構築のために重要であると考える。朝鮮半島の永久的な非核化の実現を求る、いっそう奮闘するものである。

2018年3月19日
日朝協会執行役員会

南北高官級会談を歓迎し、南北間の一層の関係改善に期待する

2018年1月9日、北朝鮮と韓国は南北軍事境界線にある板門店において、2年ぶりとなる高官級会談を開催した。会談では北朝鮮の平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック、パラリンピック大会への参加が決まったほか、「軍事的緊張状態を緩和し、朝鮮半島の平和的環境をつくり、民族的な和解と統合を図るため、共同で努力していくこと」とし、軍事当局者会談や各分野の会談を開催することで合意した。

これを受けて、韓国の文在寅(ムン・ジェイン) 大統領は条件が整えば南北首脳会談にも応じる用意があると発言したほか、アメリカのトランプ大統領は米朝間対話の窓は開かれていると表明し、南北対話中はいかなる軍事行動もないと発言したと報道されている。また、中国外務省やアメリカ国務省なども「歓迎」の意を表明しているが、日本の首相官邸は1月17日時点では何らの公式な態度表明も発していない。

一方で共同文書には北朝鮮の核問題解決への具体的言及はないし、今後の朝鮮半島情勢の展開には紆余曲折も予想される。会談に先立ち、米韓両国大統領が、オリンピック・パラリンピック開催期間中の合同軍事演習延期で合意したことは南北対話を促進する政策的判断として歓迎したいが、北朝鮮の非核化へのアプローチとしても、米韓合同軍事演習を今後一切行わないことが重要である。

今回の高官級会談と今後の諸会談による南北関係の改善が直ちに北朝鮮の核問題解決につながるものではないと思われるが、その解決への端緒となること、アメリカの軍事介入という最悪のシナリオを実演させない上で、重要な画期となること、今後はさらに、朝鮮半島の非核化を実現する道筋が開かれることを期待する。あわせて、日本政府が北朝鮮への圧力一辺倒の姿勢を改め、対話による平和的解決こそ唯一の道であることを認めるよう、改めて強調したい。

2018年1月17日
日朝協会 会長 石橋正夫

年頭に当たっての私の決意

新年を迎え、会員、読者、支持者の皆様の益々のご健勝を祈念いたします。第4 次安倍内閣が発足し、日朝友好運動を取りまく情勢は一層厳しさを増すと思いますが憲法破壊の阻止をはじめ反動的暴走に立ち向かい全力をあげて頑張る決意です。今年も従来に増してのご支援、ご協力を心からお願い申し上げます。

今年は、明治維新から150 年にあたります。「戦後レジームからの脱却」「強い日本」の国づくりを掲げる安倍首相がメディアを動員して明治賛美を行うことが予想されます。しかし忘れてならないことは明治になって日本が真っ先にやったのは朝鮮半島攻略です。日清・日露の両戦争を経て1910年( 明治43 年) 軍事力を背景に「韓国併合」を強行し、朝鮮全土を日本の植民地にしました。しかもその加害責任を全うしていません。1965 年、韓国とは日韓基本条約の締結で国交正常化はしましたが、朝鮮戦争のとき始まった予備会談から14 年もかかりました。それは日本代表の植民地支配美化発言で階段が何回も中断したからです。加害責任を棚上げにし、賠償も「経済援助」としました。日本軍「慰安婦」問題についての一昨年の「12.28合意」の見直しが韓国側で検討されています。日韓関係を真に信頼あるものにするためには日本の誠意が必要です。

北朝鮮との関係は未だに国交すら開かれていません。「拉致問題なくして国交正常化なし」が安倍首相の方針です。それどころかトランプの尻馬に乗って対話否定、制裁一辺倒です。昨年11 月初めにトランプ大統領が就任後初のアジア諸国歴訪をしました。その際の最も重要な課題は北朝鮮の核・ミサイル問題でした。北朝鮮は自国の存立のためには核・ミサイル開発は止める訳にはいかないという戦略を堅持しつつ同時に米朝交渉を求めています。しかしトランプ大統領は北朝鮮を「テロ支援国」に再指定し、米韓日による軍事訓練をエスカレートしています。北朝鮮の反発は必至で北東アジアの緊張状態はさらに激化すると思われます。この危機を打開する道は米朝対話しかないことは明らかです。

昨年暮れに開かれた国連総会では「核兵器禁止条約」が加盟国の約3 分の2 の122 ヶ国の賛成で採択されました。賛成の先頭に立つべき日本政府は反対したのです。被爆国の反対は非核の世界を実現する運動の妨害者になりました。安倍9 条改悪N O !憲法を生かす全国統一署名の成功のため協会も全力を尽くしましょう。
2018年1月
日朝協会 会長 石橋正夫

【声明】北朝鮮の6 回目の核実験を厳しく糾弾する

昨日、北朝鮮は昨年9 月に続く6 回目の核実験を強行した。日朝協会は、今回の北朝鮮の核実験の強行を厳しく糾弾するものである。今回の核実験は、去る7 月、国連会議において核兵器を違法化した「核兵器禁止条約」が成立してから初めて行われたものであり、国際世論に挑戦するものと言わなければならない。

北朝鮮は自国の防衛のため核戦力の強化や大陸間弾道ミサイルの開発に高価な代償を払ってきたと表明しているが核軍拡、軍事的対応の悪循環に未来がないことは明白である。今、急ぐべきは米朝の直接対話である。そして休戦協定の平和協定化である。

そして安倍政権が北朝鮮との対話に否定的態度を取っているが、米朝間に万が一思わぬ軍事的衝突が発生すれば朝鮮半島にとどまらず日本も重大な事態に陥ることは避けられない。安倍政権は米朝直接対話を双方に対して強く働きかけ、6 者協議の関係5 ヶ国に対する協議の開催を求めるために尽力すべきである。

以上
2017年9月4日
日朝協会会長 石橋正夫

核兵器禁止条約の採択を心から歓迎する

7月7日、「核兵器禁止条約」が国連交渉会議で国連加盟193ヶ国の約3分の2にあたる122ヶ国の賛成で採択されたことを心から歓迎します。米国などの核保有国やその同盟国の不参加があったとはいえ、参加国の圧倒的多数で採択されました。採択が決まった瞬間、議場は総立ちとなり、拍手と歓声がやまなかったとのことです。私も胸が熱くなりました。

「条約」は前文と20ヶ条から成り立っていますが、まさに歴史的文書です。前文冒頭で、この条約の締約国は国連憲章の目的及び原則の実現に貢献すること、核兵器の使用が破滅的な人道的結果をもたらすこと、そのような兵器を完全に廃棄することが核兵器を2度と使用させない唯一の保証である、そして本文第1条は、核兵器またはその他の核爆発装置を開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵しないことを約束することを明記しています。


核保有国とその同盟国(核の傘の下にある国)への参加を促す

核兵器が人類と共存しない非人道的兵器であることは、1945年8月、世界で最初に原爆で攻撃された広島、長崎が明らかにしました。一瞬にして街全体が破壊され、その年の12月末までに20万人以上の命が奪われました。生き残った被爆者も生涯放射能で苦しみました。1954年3月、太平洋ビキニ環礁で米国が行った水爆実験によって爆心地から150kmも離れていたマグロ漁船第五福竜丸が死の灰を浴び、無線長の久保山愛吉さんが急性放射線障害による多臓器不全で亡くなりました。久保山さんの最期の言葉は「原水爆の被害者は私を最後にしてほしい」でした。

その事件を契機に翌年8月に第1回原水爆禁止世界大会が広島で開催されました。以来世界大会は核戦争阻止・核兵器全面禁止・廃絶を掲げて絶えることなく開催されてきています。歩くこともできない被爆者が人に抱かれて壇上から原爆反対を訴えました。ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキの訴えは世界中に広がっていきました。しかし、米ソ冷戦の中で核軍拡競争は続きました。部分的核実験禁止条約をめぐって世界大会に大国からの干渉や妨害が持ちこまれたり多くの困難もありましたがそれらを乗り越えて前進してきたのです。

今回の国連会議で核兵器禁止条約が採択されたことは大きな画期となるものでが、核兵器保有国やその同盟国は参加していません。世界で唯一の被爆国である日本も参加していません。それどころか「核保有国が参加していないもとで禁止条約をつくることは核保有国と非核保有国の分断を広げ、核兵器のない世界を遠ざける」との後向きの論評までしています。「条約」第4条は、不参加の国に対して核兵器を廃棄したうえで入る道と条約に参加したうえで廃棄する道を規定しています。道は開かれています。これまで進めてきた「核のない世界」を実現する運動をさらに強化していこうではありませんか。


非核の朝鮮半島へ

北朝鮮が金正恩体制になって5年余、核・ミサイル開発を加速しています。昨年2回の核実験、今年になって10回以上のミサイル発射を行い、7月4日には大陸間弾道ミサイル(ICBM)を打ち上げました。このような軍事強化の背景には朝鮮戦争が停戦協定のままとなっており、米韓合同軍事演習が継続されていることに対抗するためと主張しています。トランプ米大統領の北朝鮮政策として「あらゆる選択肢がテーブルの上にある」との公言や、安倍内閣の「北朝鮮脅威論」と「対話のための対話は意味がない」発言に示されている軍事対応は北東アジアの緊張を激化させています。中国は北朝鮮の核・ミサイル開発と米韓合同軍事演習の同時凍結を提案しています。

韓国の文在寅大統領は、金大中、盧武鉉路線を発展させるべく南北対話で北朝鮮との関係改善を提起しています。

私たち日朝協会は、先月の第45回全国総会で「北東アジアを平和友好の地域に」するべく奮闘するとの「総会宣言」を採択しました。国連会議に北朝鮮も韓国も日本政府同様に参加していませんが、「核兵器禁止条約」採択の好機を生かし、日朝平壌宣言、6ヶ国協議の共同声明の実現めざして大いに知恵と力を発揮していく決意です。

2017年7月
日朝協会会長 石橋正夫

朝鮮半島の軍事的緊張激化を深く憂慮し、米国の先制攻撃に強く反対する

1. 米国のトランプ政権は、シリアへのミサイル攻撃に続いて北朝鮮の核・ミサイル開発への対応として「すべての選択肢がテーブルの上にある」と述べ、軍事的行使も選択肢とすることを表明した。そしてカール・ビンソン空母打撃軍を北朝鮮の近海に向けている。中国は米国に対し、軍事的行使に自制を促し、外交交渉による政治的打開を求めているが、トランプ政権は中国の協力を得られないなら米国単独で踏み切ると言っている。

2. これに対し北朝鮮は「我々はシリアとは違う。全面戦争には全面戦争で、核戦争には核攻撃戦で対応する」「在日米軍基地も攻撃の対象とする」と激しく反発している。1994 年の核危機の時、「米国が北朝鮮を攻撃したらソウルは火の海になろう」と反発したが、今の状況はその当時とはまったく異なっている。

3. 安倍首相が日米同盟第一の対米追随政策に基づき、トランプ政権のシリア攻撃への支持をいち早く表明し、北朝鮮に対する軍事的圧力の強化についても容認・支持を明言したことは、日本を含む北東アジアの平和と安全にとって断じて許されないと言わなければならない。

4. 日朝協会は、日本と朝鮮両民族の理解と友好を深め、相互の繁栄と平和に貢献することを目的として運動に取り組んできた。2002 年「日朝平壌宣言」、六者協議(6 ヶ国協議)の2005 年第4 回「共同声明」、2007年第5 回「合意文書」を生かして、安倍政権が今こそ大いにイニシャティブを発揮して、朝鮮半島の非核化、日朝国交正常化、拉致問題の解決に全力を尽くすときであると考える。そのために当面緊急にトランプ政権に対して、北朝鮮への軍事的対応の中止、外交交渉による核・ミサイル開発問題をテーブルの上に載せるよう要請することを求めるものである。

2017年4月18日
日朝協会

米・トランプ政権と日本、北朝鮮そして韓国 〜北朝鮮の「ミサイル」発射と米韓合同軍事演習の中止を要求する〜

1月20日(現地時間)発足した米・トランプ政権は、その大統領選挙中からも「アメリカ第一主義」を謳い、“新しさ”が喧伝されてきたが、その実態が今、暴露されつつある。
シリア難民やイスラム教圏7カ国出身者の米国への入国を禁止する大統領令については、米国内外からその排外主義について厳しい批判が集中している。

2月10日(日本時間11日)にトランプ政権発足後の初の日米首脳会談が行われた。そして日米共同声明が発表され共同記者会見が行われた。そこでは、軍事、経済両面で日米同盟の更なる強化が確認された。とりわけ重大な問題点は、核兵器を含むあらゆる種類の米国の軍事力の行使と日本のいっそうの防衛力強化の確認と、辺野古への米軍新基地建設を強行する姿勢を改めて示したことである。これは安倍首相がアメリカにますます追随して、従来からのアジアにおける米軍のプレゼンス・“存在の意味合い”を容認する立場が変わらないことを示している。米・トランプ政権と安倍首相の、北東アジアの平和構築に逆行する日米同盟を維持し、その政策を強化する意思が明らかになった。
また共同声明では「日米韓3カ国協力の重要性を確認した」。これは旧来からの「北朝鮮対策」の一環でもある。

これに続く12日、北朝鮮は「弾道ミサイル」発射した。このような軍事力強化方針は、国際社会での北朝鮮の孤立化を深め、北東アジアの平和構築に逆行する対応となっており、日朝平壌宣言にも反するものである。今後の「核開発」、「ミサイル」の発射中止を強く要求する。六者協議(6カ国協議)の再開こそが、問題解決の方向であることは、言うまでもない。

韓国については、朴槿恵〔パク・クネ〕大統領弾劾への国民世論の高まりが、今後とも注目される。また日本との関係では、釜山の日本領事館前に新たに設置された「少女像」を巡って政府間のやり取りが報道されている。ここでは「慰安婦」問題の「解決」に関する、韓国の国民感情に立脚した対応が必要となっている。

さらに通常3月に行われてきた米韓合同軍事演習が、日本の自衛隊の関与の下、今年はさらに大規模な実施が予定されていると伝えられている。これは、北東アジアの不安定さを拡大させ、北朝鮮にとっては脅威と感じざるを得ない、悪循環をもたらすものである。米・トランプ政権の本質は、こういった“日米軍事同盟の強化”にこそある。米韓合同軍事演習の中止を強く要求するものである。
2017年2月
日朝協会事務局長 宮垣光雄

新年のご挨拶

わが国も含め世界の政治が嘗てない激しさで動いています。このような情勢のもとで今年6月に日朝協会全国総会を開催します。

昨年秋に全国交流集会を5ブロックに分けて行いました。初めての試みでしたが延べ100名近い方々が参加してくださいました。四国ブロックには本部役員は参加できませんでしたが、そのほかの交流集会には5人全員の代表理事が責任者となって参加し、私は中国・九州ブロックに参加しました。どこの集会も参加者全員からの活動報告と交流の討議が限られた時間一杯、真剣かつ和やかに行われました。また本部に対する貴重なご意見も承ることができました。今後の運動の改善に生かしていくようさらに努力を重ねて参ります。

わが日朝協会も多くのところで会員の高齢化が進んでいます。機関紙誌の配達、会費等の集金に高齢の役員の方々がご苦労されています。そして様々な日朝友好運動の取り組みに力を尽くされています。心から感謝を申し上げます。

安倍政権の悪政強行の暴走は益々ひどくなっています。多くの国民の反対の声などお構いなしに対米追随・財界中心の政治を強行しています。これでは国内は勿論、国際社会からの信頼が得られる筈はありません。

韓国では、朴大統領の非民主的な国政運営に全国民の怒りの声があがり、ついに与党の中からも批判が出て弾劾訴追案が大差で国会で可決されました。北朝鮮の核・ミサイル開発は許せませんが、外務次官がアメリカとの平和協定締結をめざして接触していると外電が報じています。

今年は総選挙が必至と言われています。6月末には全国注視の東京都議会選挙が告示されます。定例の第45回日朝協会全国総会と時期が重なりますが日朝友好運動の着実な前進をかちとる契機とするために共に頑張っていこうではありませんか。
2017年1月
日朝協会会長 石橋正夫





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